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「体の声を聴き続ける」をミッションに掲げている加藤先生。日々の診療で感じている医療の課題と、「BrainSuite(ブレインスイート)」に抱いた共感について、株式会社CogSmart 科学技術顧問・瀧靖之(東北大学加齢医学研究所 教授)とのインタビューを通じて語っていただきました。
お話を伺った方
相武台脳神経外科 院長・脳神経外科 加藤 貴弘 先生
公開・更新
2026.08.25 更新
若いうちから、生活習慣を改善できるツールがあるとよい
日々の診療を行っていると、生活習慣は脳に影響があると感じます。例えば、患者さんに飲酒習慣があると脳が全体的に萎縮しているように見えます。
また、年齢を重ねるほど、脳の形態(海馬の萎縮程度)に差が見られます。だからこそ、若いうちから海馬萎縮の傾向に気付き、生活習慣を変えて予防に繋げられるツールがあるとよいと常々考えていました。海馬は脳の中で最も早く変化が現れる部位で、海馬体積を測定することで、認知機能の低下に先行して生活習慣を改善して脳パフォーマンスを維持することが可能になります。この点に着目したのが「BrainSuite(ブレインスイート)」です。
「なぜその病気になったのか」のアプローチが盲点になっている。
他方で、認知症を含めた病気に対する考え方で盲点になっていると感じるのが、「なぜその病気になったのか」のアプローチです。
例えば、認知症では、アミロイド斑と神経原線維変化があるとアルツハイマー型認知症と言われますが、「なぜそれが発生したか」の観点が、一般的な日常診療に反映されにくい傾向があります。薬の投与等により表面上の症状を改善しようとは考えるものの、なぜその病気になったのか、どう進行を止めるのか、との根本を解決する観点が欠けていると感じます。
「BrainSuite」というツールは、大きな役割を果たす可能性があると感じています。
少し前までは、「脳は一度傷つくと、その部分に関する能力は元には戻らない」「遺伝子は決まっており、それにより将来も定まっている」との通説でした。
しかし、現在ではこれらの通説が覆されており、「遺伝子のはたらき方も生活習慣で変わる」「脳も可塑性(環境によって変化する力)があり変化する」と言われています。そう考えると、生活習慣の改善には夢があります。運動などの生活習慣の改善により、神経細胞が新しく生まれる「神経新生」を促し、海馬体積を増大させることができます。脳の領域においても、根本的な観点からの対応が必要であり、生活習慣の改善を働きかける「BrainSuite」というツールは、大きな役割を果たす可能性があると感じています。
関連動画
相武台脳神経外科 院長 加藤 貴弘 先生と、東北大学加齢医学研究所(当社科学技術顧問)の瀧 靖之 教授との対談動画があります。
相武台脳神経外科(神奈川県相模原市)
院長・脳神経外科 加藤 貴弘
神奈川県相模原市の相武台脳神経外科 院長。「体の声を聴き続ける」をミッションに掲げ、症状の背景にある原因からのアプローチを重視した診療を行う。