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記憶・認知機能を知る「固有名詞が出てこず『あれ』を連発する」「さっき考えていたことを思い出せない」。30代以降に感じやすい変化です。記憶をつかさどる海馬は、神経の生まれ変わりによって何歳からでも萎縮を抑えられます。記憶力の維持・向上は、海馬を健康に保つことから始まります。
公開・更新
2024.10.09 公開 / 2026.08.23 更新
記憶力の低下には海馬の萎縮が関わります。海馬は認知機能の低下に先行して20・30代から萎縮が始まります[※6]。
好奇心はドーパミンの分泌を促し、記憶力の向上と脳の萎縮抑制に働きます。覚えたいことを、興味のあることと結びつけると効率が上がります。
浮かんだひらめきはメモを。視覚情報になることで次の発想につながります。
単語を覚えた後に筋トレを行うと、2日後に思い出せる単語が増えると報告されています[※4]。勉強や知的作業のあとに、記憶の整理として筋トレを挟んでみてください。
レム睡眠中、脳は思考の整理と記憶の定着を行います。レム・ノンレムのサイクルを4〜5回繰り返せる6〜8時間が理想。特に入眠後90分の深いノンレム睡眠が質を左右します。試験前の徹夜より、眠るほうが定着します。
東北大学加齢医学研究所の20年以上の研究成果にもとづくAI検査「BrainSuite」では、海馬の体積、同性・同年齢との比較、経年変化シミュレーションを確認できます。萎縮が進んでいるか、抑えられているかを知ることが、生活習慣を見直す出発点になります。
記憶力の維持・向上につながる見直しは6つ(睡眠・食事・運動・ストレス・趣味・交流)、避けたいのは2つ(過度な飲酒・喫煙)。そして記憶のコツは3つ(好奇心と結びつける/覚えた後に筋トレ/その日はよく眠る)。できることから始めてください。
Q. どのくらいで変化が出ますか
A. 有酸素運動では半年以上の継続で神経の生まれ変わりが報告されています。
Q. 一番効果があるのは
A. 単一の決定打はありません。睡眠・食事・運動を組み合わせることが基本です。
Q. 加齢による低下は止められますか
A. 加齢自体は避けられませんが、生活習慣で萎縮の進み方は変わります。
[※1] Erickson, K. I. et al. Proceedings of the National Academy of Sciences 108,7 (2011): 3017-22.
[※2] Soga, K. et al. Journal of Cognitive Enhancement 2,2 (2018): 200-7.
[※3] Landrigan, J-F. et al. Psychological Research 84,5 (2020): 1167-83.
[※4] Hashimoto, T. et al. Brain and Behavior 14,2 (2024): e3436.
[※5] Perciavalle, V. et al. Neurological Sciences 38,3 (2017): 451-8.
[※6] Raz, N. et al. Cerebral Cortex 15,11 (2005): 1676-89.