​脳ドックの検査項目・費用、受けた方がいいケースを徹底解説

脳ドック

​脳梗塞・脳動脈瘤・脳腫瘍などの脳の病気は自覚症状が出にくい一方で、突然発症することが多く、死に繋がることが多い疾患です。
自覚症状が出にくいからこそ、脳ドックで異常や病気の兆候がないかを定期的に確認し、予防していくことが重要です。

脳ドックは一般的なコースで2~10万円程度(検査内容や病院・クリニックによって異なります)かかります。予防を目的としているため保険の適用外となり、全て自己負担となる「自由診療(※)」です。
このため、「脳ドックを受けて後悔したくない」と思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、脳ドックで後悔しないためのポイントを解説します。
※症状がある場合など、医師が必要と判断した検査の場合、保険適用で脳ドック同様の検査を受けられる場合があります。
 

目次
​脳ドックとは
 ・​脳ドックの概要
 ・​脳ドックの検査内容

​​​脳ドックの流れ

​​脳ドックを受けた方がいいケース
 ・​​​健康診断で基準値を外れた項目が多い
 ・​​​ストレスが多い
 ・強い頭痛がある
 ・脳卒中・認知症の家族歴がある

​​脳ドック受診者の声

​​脳ドックを受けるために必要な時間

脳ドックの費用
 ・​脳ドックの補助金・助成金

​​​脳ドックの選び方
 ・病院・クリニックの場所
 ・​​受診のしやすさ
 ・​​MRI

最後に

脳ドックとは

脳ドックの概要

​​​脳ドックとは、脳ドック学会のウェブサイトによると「頭部MRI・MRA等を用いて脳に関係する疾患の診断や、疾患リスクの早期発見等を目的とする健康診断の一種」とされています。

通常、人間ドックでは脳の検査は網羅されておらず、脳の状態を詳しく調べるためには脳ドックが必要になります。

「脳血管疾患」は日本人の死因としては4番目の多さとなっており、2021年の脳血管疾患による死亡者数は10万4,595人にのぼります(2022年9月 厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計」)。脳血管疾患を発症する人は年間29万人以上と言われており、発症した人のうち、約3人に1人は亡くなっていると言える疾患です。
また、寝たきりになってしまう病気としては最多となっており、介護が必要になる病気としても2番目に多いと言われています。

​このような誤解をしたまま脳ドックを受診すると、​本来であれば嬉しいはずの「異常所見なし」の結果に、少しご不安・ご不満を感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

​脳ドックの主な検査内容と、検査で分かること

大項目 検査項目 詳細
​​脳の検査 ​MRI(磁気共鳴断層撮影) ​・強力な磁気を利用して、体(脳ドックの場合は脳)の断面を撮像する検査です。
・脳動脈硬化や無症候性脳梗塞が見つかります。
・脳腫瘍や脳の萎縮等も分かります。
​MRA(脳血管撮影) ・​​MRIと同じ機器を用いて、脳の血管を調べる検査です。MRIと同時に検査可能です。
・くも膜下出血の原因である脳動脈瘤、動静脈奇形等が見つかります。
・血管の閉塞や狭窄が起きていないか、調べることができます。
​CT ​・X線を利用して、体(脳ドックの場合は脳)の断面を写し、調べる検査です。
・脳の検査では、CTではなくMRIを利用する方が一般的です。
​​基本検査(脳健康に影響を及ぼす値の検査) ​頸動脈エコー検査 ​​・超音波を利用して、脳に血液を送る首の動脈を見る検査です。
・血管の狭窄が起きていないか調べることができます。
​​ABI/CAVI ・​​両腕、両足の血圧を測定します。「ABI」で下肢動脈の狭窄や閉塞を調べ、「CAVI」で動脈の硬さを調べます。
・大動脈を含む、心臓から足首までの動脈硬化度が分かります。 
心電図検査 ・​​心房細動等の不整脈を調べる検査です。
※心房細動は脳梗塞の原因の1つ
血液検査 ・​動脈硬化のリスクを調べる検査です。
※動脈硬化は脳卒中の原因の1つ
血圧測定 ・​高血圧が生じていないか等を調べる検査です。
※高血圧は動脈硬化の原因の1つ
​​オプション検査(主なもの) BrainSuite
(※当社提供サービス)
​・MRI検査のオプション
・対象:30~70代の幅広い年齢層の方々
・内容:脳の老化に最も先行して萎縮の始まる「海馬」の大きさをAIで測る検査です。海馬は30代から萎縮が始まるため、将来の認知機能や記憶力の低下を防ぐ為にも早い段階で海馬の大きさを知っていただき、予防行動に繋げていただくことができる検査です。
※通常のMRIでは、健康なうちからの海馬の微細な萎縮度合いを測ることはできません。
VSRAD ​​・MRI検査のオプション
・対象:50歳以上が目安
・内容:初期段階のアルツハイマー型認知症で特徴的に萎縮がみられる領域における萎縮評価の支援情報を提供するシステムです。アルツハイマー型認知症の早期発見のために用いられていますが、認知症は複数の検査によって総合的に診断されますので、この検査単体のみで認知症の診断を行うことはできません。
​認知機能検査 ​​テストや口頭での質問により、認知機能を調べる検査です。

​健康診断で基準値を外れた項目が多い

脳の健康には生活習慣が影響します。健康診断で基準値を外れた項目が多い方、特に、脂質異常症の方、肥満気味の方、高血圧の方、糖尿病の方、喫煙習慣のある方、お酒をたくさん飲む方は、脳ドックを受けた方が良いと考えられます。

ご参考)認知症対策に。生活習慣の予防行動10選

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海馬に良い情報をSNSでお届けしています​

1. ​測る

​10分程のMRI撮像で、記憶をつかさどる海馬の大きさを測ります。​海馬は20・30代より萎縮が始まると言われています。

2. 解析する

東北⼤学加齢医学研究所の開発したAI画像解析技術により、これまでは分からなかった健康なうちからの海⾺の大きさを解析します。

3. 理解する

海馬体積やその同性・同年齢比較、経年変化予測等をレポートします。医師や看護師による生活習慣改善アドバイスも受けられます。

4. 育成する

​​海馬は神経の生まれ変わりによって、何歳になっても萎縮を抑え、大きくすることもできることが分かっています。