医師へのインタビュー
相武台脳神経外科(神奈川県相模原市)
「体の声を聴き続ける」をミッションに掲げている加藤先⽣。
⽇々の診療で感じている医療の課題と、「BrainSuite(ブレインスイート)」に抱いた共感について、
株式会社CogSmart代表取締役・瀧靖之(東北大学加齢医学研究所 教授)とのインタビューを通じて語っていただきました。
診療を通じて感じたこと
日常の診療でわかった認知症への課題
「なぜその病気になったのか」のアプローチが盲点になっている。
他方で、認知症を含めた病気に対する考え⽅で盲点になっていると感じるのが、「なぜその病気になったのか」のアプローチです。
例えば、認知症では、アミロイド斑と神経原線維変化があるとアルツハイマー型認知症と⾔われますが、「なぜそれが発⽣したか」の観点が、⼀般的な日常診療に反映されにくい傾向があります。薬の投与等により表面上の症状を改善しようとは考えるものの、なぜその病気になったのか、どう進行を止めるのか、との根本を解決する観点が欠けていると感じます。
生活習慣の改善には夢がある。
だからこそBrainSuiteが有しているパワーに期待
「BrainSuite」というツールは、⼤きなパワーを果たす可能性があると感じています。
少し前までは、「脳は⼀度傷つくと、その部分に関する能⼒は元には戻らない」「遺伝⼦は決まっており、それにより将来も定まっている」との通説でした。
しかし、現在ではこれらの通説が覆っており、「遺伝⼦のはたらき方も⽣活習慣で変わる」「脳も可塑性(環境によって変化する⼒)があり変化する」と⾔われています。そう考えると、⽣活習慣の改善には夢があります。運動などの生活習慣の改善により、神経細胞が新しく生まれる「神経新生」を促し、海馬体積を増大させることができます。脳の領域においても、根本的な観点からの対応が必要であり、⽣活習慣の改善を働きかける「BrainSuite」というツールは、⼤きなパワーを果たす可能性があると感じています。