瞬間記憶(カメラアイ)とは!?脳科学で分かっていることと分かっていないこと

運動脳

目次
1. 瞬間記憶(カメラアイ)とは
2.  瞬間記憶(カメラアイ)は脳科学において未解明なことが多い
3. 海馬はAIで測れる!

記事公開日:2025年1月29日
最新更新日:2025年1月29日

2.​  瞬間記憶(カメラアイ)は脳科学において未解明なことが多い

瞬間記憶は50年以上前から学術論文で報告されているものの、脳科学において未解明な部分が多く、今後の研究が期待されています。

古くから、「視覚イメージをとても詳しく思い出すことができ、通常の視覚残像とは異なり、目が動いても静止し、残像が消えてからずっと後でも思い出すことが出来る人がいる」ということが報告されてきました。

偶然にも、筆者の知人に瞬間記憶の能力を持つ人がいたので、瞬間記憶とはどのようなものなのか、インタビューしてみました。

「まさに『写真のように覚える』という感じでしょうか。

今でも、数十年前に覚えた日本史のテキストや英単語帳などを写真のように覚えています。
ただ、瞬間記憶の能力に長けた方々と比べると、その解像度はかなり甘いように思います。覚えた当初はかなりリアルに残っていましたが、今となってはピンボケの写真のようにボヤっとした感じです。

子供のころ、みんなそうやって覚えているものだと思っていたので、そうではないと知ったときは意外に思ったものでした。

このやり方は、機械的暗記には優れていますが、論理的思考能力が養われるものでは無いので、受験時代は論理的思考能力向上の訓練により力を入れました。」
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一般的な記憶そのものの仕組み

瞬間記憶(カメラアイ)についてはまだ分かっていないことが多いですが、一般的な記憶そのものの仕組みについては研究が進んでおり、記憶は脳の中の「海馬」という部位がつかさどっています。

新しい記憶は、まず海馬に短期記憶として保存されます。しかし、新しく覚えたことは、普段から使っていないと忘れてしまいます。これは、海馬が「忘れてもよい情報」と認識することで、人は忘れるとされています。
反対に、普段からよく使う情報に関しては、海馬で一時的に保管された後、大脳皮質に移動します。大脳皮質には、長期記憶として大事な情報が保管されるとされれています。

瞬間記憶(カメラアイ)をするときに、海馬などの脳の動きが一般的な記憶の仕方とどのように異なるかについては、まだ明らかになっていません。

3.​ 海馬はAIで測れる!

海馬は小指ほどの大きさで、脳の左右に一対ずつあります。海馬はとても小さく、従来の脳ドックではその大きさを測ることができませんでした。
しかし、東北大学加齢医学研究所の20年以上の研究成果に基づくAI検査「BrainSuite」(ブレインスイート)が誕生し、現在では一部の医療機関でその大きさを測定できるようになりました。

関連サイト:「BrainSuite」(ブレインスイート)

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海馬は記憶力などの認知機能の低下に先行して、20・30代より萎縮が始まりますが、神経の生まれ変わりによって萎縮を抑えたり、大きくすることもできることが分かっています。

生活習慣を見直して海馬の萎縮を抑えることが、記憶力の維持・向上につながります。

瞬間記憶をきっかけに記憶力が気になった方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

関連記事:記憶力を上げる方法は?今日から実践できる「記憶のコツ」と、低下の原因も紹介 

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1. ​測る

10分程のMRI撮像で、記憶をつかさどる海馬の大きさを測ります。​海馬は20・30代より萎縮が始まると言われています。

2. 解析する

東北⼤学加齢医学研究所の開発したAI画像解析技術により、これまでは分からなかった健康なうちからの海⾺の大きさを解析します。

3. 理解する

海馬体積やその同性・同年齢比較、経年変化予測等をレポートします。医師や看護師による生活習慣改善アドバイスも受けられます。

4. 育成する

海馬は神経の生まれ変わりによって、何歳になっても萎縮を抑え、大きくすることもできることが分かっています。